感染症の重症度を決める時、まず検査するのは
血液中の白血球数とCRP値です。
➀白血球数
正常値は4000~9000 /μl
(1歳未満:4000~15000)
発熱の原因が細菌の場合は白血球数は
増加します。
ウイルス感染の場合は白血球数は
正常値~微増の範囲です。
②CRP
Cリアクティブプロテインという
液中のたんぱく質で、正常値は
0.3mg/dlです。
体内で炎症や組織破壊があると大きく
なります。この値が10以上なら入院
する必要があるかどうか検討する必要
があります。ウイルス感染でもCRP値
が上昇する場合があります。このよう
な例外としてよく知られているのは
アデノウイルス、EBウイルス、
ノロウイルス、HSV-6(突発性発疹症)
が知られています。
お子さんが元気がなくぐったりして
いる時或いは何度も嘔吐、下痢をして
いる時測定します。
③血糖値
普通体内でエネルギー源として
使われるのは糖質です。しかし、かぜや
下痢、嘔吐で糖質が摂れなくなると、
低血糖となります。
低血糖症状
a)60mg/dl 以下
→ 発汗、悪心、震え、動悸
b)50mg/dl 以下
→ 頭痛、錯乱、痙攣
等が起こる可能性があります。
④血中ケトン体
かぜ、嘔吐、下痢等でエネルギー源
である糖質を摂取できなくなると、体内
で脂肪酸を分解して糖を供給します。
この時の副産物としてケトン体が
作られます。血中ケトン体の検出は
体内の代謝が 巧く行っていない事を
意味します。
正常値:300-500μmolです。
値が1000代になれば点滴します。
排尿があり 顔色が良くなりジュース、
経口補水液を摂れるようになれば
一安心です。
血中ケトン値が10000ですと
ケトアシドーシスと言う危険な状態
なので回復まで時間がかかる事が
予想され入院が必要です。
➀~④のデータは血液数滴を指 先から
採血して得られます。大切なお子さんの
生命 を守るためには
絶対必要な客観的データ です。