HOME | 乳幼児のミルクアレルギー


ミルクを飲ませて間もなく口の周りが腫れたり、ジンマシンができて受診する赤ちゃんがいます。これが赤ちゃんのミルクアレルギーで一番多い皮膚症状です。
皮膚の症状だけでなく様々な部分にアレルギー症状が起こることがあります。  
 
  1)皮膚の症状:ジンマシン、湿疹、皮膚のかゆみ
  2)粘膜の症状:しゃみ、はなみず、眼の充血
  3)呼吸器の症状:咳、息苦しい、ゼーゼー、
                              ヒューヒュー
  4)消化器症状:腹痛、下痢、吐き気、血便
  5)循環器症状:手足が冷たい、脈が触れにくい、
                          脈が早く浅くなる
  6)神経系の症状:元気が無い、ぐったりしている、
                             意識が朦朧とする
5)と6)が同時に起きた状態をアナフィラキシーと言います

 
ミルクアレルギーの原因蛋白は?
 
ミルクアレルギーはミルクに含まれる蛋白質(カゼイン、ホエイ)に対するアレルギー反応が原因です。カゼインとホエイの両方に対してアレルギーである事もあります。
 
カゼイン:牛乳蛋白質の80%を占めます。熱に強く消化されづらいので、加熱してもアレルギー反応を起します。
ホエイ:牛乳タンパクの20%を占め、β―ラクトグロブリン、α―ラクトアルブミン等を含みます。
 
ミルクアレルギーの診断法
 
ミルクや牛乳を与えるとアレルギー症状が出た場合は以下のような検査をして、確かめます。
 
1)特異的IgE抗体検査:血液中のミルク、カゼイン、ホエイに対するIgE抗体量を測定します。
2)食物負荷試験:少量の乳製品を食べさせて、アレルギー反応が起きるか否かを
検査します(但し重症のアレルギー反応が予想される場合は、この検査は行わないか、或いは入院施設のある病院で行います)。
 
ミルクアレルギーの赤ちゃんにはどのようなミルクを与えるの?
 
ミルクは乳児には非常に重要な栄養源です。ミルクアレルギーの赤ちゃんにはどのようなミルクを与えたらよいのでしょうか?表にまとめてみました。


治療法
1)アレルゲン除去:基本的にはある程度の時期までは牛乳や乳製品を与え無いことが基本です。チーズ、バター、ヨーグルト、アイスクリーム等も与えてはなりません。
2)経口免疫療法:少量の乳製品を与え、徐々に慣れさせる方法です。
経口免疫療法は軽症~中等症の場合試みます。
アナフィラキシーを起こすような場合(症状③~⑥)を複数起こしている場合は免疫療法は行わないか、或いは入院施設のある病院で行います。
3)どうしても強いアレルギー反応がある場合は代替食品を与え、成長に必要な栄養分を与える必要があります。
 
ミルクアレルギーは治るのですか?
海外の報告によると、ミルクアレルギーの発生率はおおよそ2%程度と報告されています。そのうち3歳までに87%は寛解すると報告されています。