新型コロナウイルス感染後小児重症例の検討
国立感染症研究所2022年9月15日
新型コロナウイルスに感染し死亡した小児に
ついて疫学調査をおこない発表しました。
結果は非常に複雑なので、分かりやすく要点
のみをまとめました。
興味のある方はURLを示しておきますのでお
読みになってください。
新型コロナウイルス感染後の20歳未満の死亡例に
関する積極的疫学調査(第一報)
2022年8月31日現在 (niid.go.jp)
調査期間:01.01~2022.08.31
①この間の小児(0歳~19歳)死亡例は41例で
オミクロン株以降は増加傾向にある。
③死亡例のうち基礎疾患のある人は44%、
ない人は41%、不明は15%でした。
④実地調査できたのはこのうち29人だったが、
年齢別では
0歳:8例
1~4歳:6例
5~11歳:12例
12~19歳:3例
であった。
⑤ワクチン対象年齢の5~19歳児は15人いたが
このうち13人未接種(87%)、2回接種済みの
小児が2人(13%)であった。
⑥死亡した小児の症状は発熱23例、吐気嘔吐
15例、意識障害13例、咳9例、経口摂取不良9例、
痙攣8例、呼吸困難7例であった。
⑦医療機関での死因は循環器系異常7例(心筋炎、
不整脈)、中枢神経系異常7例(急性脳症)、呼吸器
系異常7例等であった。
<要点>
①重症化阻止の為、小児ワクチン接種の重要性が
確認された。
②大人の場合、呼吸器症状が重症化の評価の基準
であるが、小児の場合、中枢神経系や吐気嘔吐、
脱水の有無などが重症化因子となっているので、
注意しなければならない。