1) 手足口病
ⅰ)原因ウイルス
コクサッキーウイルスA16、
エンテロウイルス71、その他のエンテロウイルス
によって引き起こされ熱性疾患で手足、口腔粘膜等
に小丘疹~水泡が見られる。熱は1-2日で下がる
事が多い。発疹は痛みを伴うが痒みは無い。
ⅱ)治療
抗ウイルス剤は無いので対症療法で
解熱鎮痛剤を使用する。口内痛で食欲が落ちるので
ゼリー、経口補水液等を与えて脱水症にならないよう
注意する。脱水症が重い場合は点滴を必要とする。
稀にウイルス性髄膜炎を起こすこともある。
2)ヘルパンギーナ
ⅰ)原因ウイルス
コクサッキーウイルスA群の多くの
ウイルスやエンテロウイルスによって引き起こされる
熱性疾患である。潜伏期間は2-5日。
発熱と共に、口蓋垂周囲の粘膜に1-2mm大の
丘疹ないし水泡が数個~10数個見られる。熱は2-3日
で下がり水泡も浅くなり消える。
ⅱ)治療
ヘルパンギーナに効く抗ウイルス薬は無いので、
鎮痛解熱剤を適宜使用し回復を待つ。
口内痛により食欲不振となり脱水になる事があるので、
アイスクリームやゼリー、豆腐等を食べさせると良い。
ただし、塩辛いものや酸味の強いものは避ける。