BCG接種
BCGとはウシ型結核菌を実験室で長期間培養を繰り返し、ヒトに対する毒性が失われて抗原性だけが残った結核菌です。現在、全世界で結核予防ワクチンとして使われています。
BCGを接種後 10日頃から針跡がすこしずつ赤くなり、 1~ 2ヵ月後に強く反応が出て膿胞が形成されます。
所が、 BCGを接種してすぐに( 2~ 7日以内に)強い反応が出て膿胞を形成する事があります。この場合コッホ現象陽性と言います。
コッホ現象陽性の場合、お子さんは結核菌に感染している可能性があるので、 BCG接種後 2週間以内に以下の検査を受ける必要があります。
- ツベルクリン反応
- クォンティフェロン反応
ツベルクリン反応では精製ツベルクリン(PPD)を接種して、接種部位の発赤の大きさを測ります。ただしPPD自体が数100種類の蛋白の混合物なので、活動性結核の診断や結核菌特異性については有効性はやや劣ると評価されています。
クォンティフェロン反応は結核菌に特異的な抗原(EAST-6,CFP-10)を採取した患者静脈血に加え、IFN‐γを測定します。感染していない場合はINF∸γは遊離しません。陽性なら結核菌に感染している事が分ります。
※INF:インターフェロン
検査で結核菌に感染していることが分れば、発病していれば治療を行います。発病していない場合は発病予防の薬を一定期間服用します。
コッホ現象とは?
まず赤ちゃんにBCGを接種した場合以下の反応が起こります。
- マクロファージ、好中球がBCGの中にいる結核菌を貪食します。
- マクロファージが結核菌の抗原を細胞表面に提示します。
- T細胞がこれを認識してTH細胞に分化します(分化するまでには1~2週間かかります)
- 結核菌はこの間ゆっくり増殖し活性化します。
- Th1細胞からINF-γ等が放出されマクロファージが活性化して結核菌を攻撃し、組織障害が起き、壊死を起こさせ膿胞が形成されます。
- つまりBCG接種後2~3週してから接種部位に膿胞が出現するのです。
BCG接種する前に、結核菌に感染していた赤ちゃん場合はどうなるのでしょうか?
- 結核にすぐ反応できるTh1細胞が既に形成され記憶されています。
- BCGが接種されると、Th1(記憶担当)細胞が即座に活性化し、大量のINT∸γ等を放出しマクロファージが活性化し結核菌を攻撃します。その結果
接種後24-48時間以内に強い壊死性の炎症が起き膿胞が形成されるのです。これがコッホ現象です。